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2010年02月12日
最後の最後まで目が離せず一気読みしてしまいました。
inumotikara

犬の力 上・下 ドン・ウィンズロウ著 東江一紀訳

LA4部作で有名な暗黒小説の大家、

ジェイムズ・エルロイにして、

「この30年で最高の犯罪小説だ」と言わしめた

ドン・ウィンズロウの、30年にわたる麻薬戦争を

描いた入魂の大長編「犬の力 上・下」。



最後のページまで一気に読みました。

すごいスピード感。

裏切りに継ぐ裏切り。

登場人物のみならず読者も何度も裏切られ、

そこまでやるかと己の甘さに気付き、それが快感に‥。


私はウィンズロウの作品を読んだのはこれが初めて

なのですが、巻頭の「主な登場人物」が次々と

殺されてゆき、血塗られた抗争の果てに

生き残って微笑むのは誰か‥

ウィンズロウの現在形、言い切り型のハードな文章に

臨場感をあおられて、文庫上・下巻にして

1,041ページの厚さにもかかわらず、

最後の最後まで目が離せず一気読みしてしまいました。



通常、面白い本だと、3〜4日で読了するのですが、

本作に関しては、面白すぎて、読み終わるのが勿体無くて、

読み終わってしまったら、何時また

同等の作品に出会えるのか?と一抹の不安さえ覚えました。



共産主義を食い止めるための、麻薬と武器のバーターの

カラクリのくだり、麻薬捜査官の拉致殺害を巡る暗闘のくだり、

ページをめくる手が止まりませんでした。

マフィアの殺し屋カランの話も、

これだけで別に一作書いて欲しいくらい。



あちこちに迷走しているようで、最後の一点に向かって

集約していく筆力、やっぱりウィンズロウはスゴイ。

ああ、この人だけは最後まで生き延びて、

と思わず祈ってしまうほど感情移入。

最後の章を読み終わったら、バーっと鳥肌が‥。

話題作でも、話を広げておいて、最後が肩すかしに

終わってガッカリさせられるものが多い中、これは満足度大です。



翻訳も素晴らしいというか、流石というか、

入り組んだ話で、登場人物も多数なんですが、

誰が喋っているのか、的確に分かります。

計算されつくした展開と、磨きぬかれた訳。

ほんとに元は英語なの?と思うほど見事な日本語です。



本書はまさに、ウィンズロウが渾身をこめた、

読み応え満点の一大サーガです。

ジェイムズ・エルロイが激賞したのも唸づけます。
[ 投稿者:ミステリー大好き at 10:21 | バイオレンス・ホラー | コメント(0) ]

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