
角間渓谷は地元ではわりとしられていますが、有名な観光地が多いため一般の観光客には余り知られていません。
ただ、ここにある角間温泉岩屋館は秘湯ファンには人気があります。
スケールは小さいものの聳え立つ奇岩の岩壁と渓谷美は紅葉や新緑の時期にはなかなか素敵な景観が楽しめます。
念のため、志賀高原の入口にある山ノ内町の角間温泉とは名前は同じですが、なんの関係もありません。
この写真は角間渓谷を入口の角間部落から見たものです。

鬼ヶ城岩
ここには戸隠と似た伝説があります。
この写真は角間温泉付近から鬼ヶ城岩です。
今にも落ちてきそうな岩が乗っていますが、平安時代にはここは鬼たちの城だったそうです。
郷に下りては、悪いことをするので困っていると、蝦夷征伐の途中、征夷大将軍の坂上田村麻呂が鬼退治に乗り出しますが、険悪な岩場で、攻めあぐねます。
坂上田村麻呂は信仰する馬頭観世音に祈願し、その効力で鬼を退治しました。
鬼ヶ城岩には遊歩道がありますが、道も悪く、時間は短いものの岩場で足場も悪くしっかりとしたハイキングの支度が必要です。
ちょっと妙義に似た石門もあって、スリルも楽しめます。

鬼ヶ城岩の対岸の岩壁です。
この岩壁のそばに岩屋観音があります。
岩屋観音を訪ねてみます。

渓流のそばから岩壁の間を登ります。
一直線に上に登る石段があります。
苔むして、この石段を積んだ人々の願いを感じさせます。

石段は急で220段ほどあります。
石段の脇には観音像がやさしく見守っています。

登りつめると、洞窟のある絶壁の下に出ます。
洞窟にはめ込むように観音堂が建てられています。
伝説の鬼退治の後、坂上田村麻呂遊歩道が、後の世が平穏であるようにと観音を祀ったと伝えられています。
鬱蒼とした樹々に囲まれて厳かな雰囲気がただよっています。
誰かがシルクロードにある敦煌の莫高窟のようだと行った人がいましたが、莫高窟に較べたら本当なささやかなものですが、その信仰の気持ちは相通じるものがあるのかもしれません。

この岩屋観音の洞窟を含めて渓谷には大小の洞窟が点在しますが、これらは縄文時代の住居跡です。
その昔、私たちの祖先はこうした、洞窟で雨露を凌いで、山に獣を追っていました。

祖先たちは、こうした紅葉を眺めながら、やがて訪れる厳しい冬に備えていたのでしょうか。

岩屋観音に向かって右手にたどり、木々の間を5〜10分ほど歩くと左側に「猿飛び岩」があります。猿飛び岩は、2つの小さな岩山の間が絶壁となっていて、なるほど、岩の間をジャンプして修行するのにぴったりです。その右手に狭い小高い岩があり、そこに立つと、渓谷の奥の山々が展望でき、紅葉の時は見事です。

こちらはもっと新しい伝説の話です。
角間渓谷は真田十勇士の猿飛佐助たちの真田忍者たちが修行した地とされています。もっとも、猿飛佐助修行の地はこの辺にはたくさん有るのですが、難しいことは言わないで楽しみましょう。
岩屋観音から岩を巡る遊歩道があります。
短いコースですが、ここも足場が悪く、スニーカーくらいのしっかりした靴は必要です。

猿飛岩と呼ばれる岩です。

角度を変えた猿飛岩です。
二つの岩が並んで、ここを猿飛佐助が飛び越える・・・
失敗したら命の保障はありません。

渓谷の道は落ち葉の道です。

角間川の流れ・・・
火山の山で、濁って清流とは言いがたいのですが、紅葉の頃は素敵です。

時にはこんな姿にもなります。