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2017年06月09日
回復へのプロセス2
「オープンダイアローグ(開かれた対話)講演会の報告 (2017.6.3                        am9:50~12:30 長野大学)
          講師/三ツ井直子さん(訪看ステーションKAZAC管理者)
             森川すいめいさん(精神科医)
 *オープンダイアローグとは〜
  フィンランドで行われている”重篤な精神的危機”へのアプローチです。
 本人や家族の相談を受けて、24時間以内に自宅を訪問し本人・家族と対話
します。 特徴は、本人が入院や服薬を決定するまでは医療行為を行わず、終了するまで訪問を継続して対話をする。これで新規の統合失調症の発症が減り、病棟では慢性患者がいなくなりました。  * 
参考資料/You-Tubeで ダニエル・マックラー監督のドキメンタリー映画が見れます。 また、”精神看護(医学書院刊)” 2016年3月・9月号などに特集されています。
〈主催者あいさつ/片山優美子准教授・長野大学〉
 昨年、三ツ井さんにすすめられて本を読みました。 個人的には1年くらい研修をしてからの方が、身につくのかなと思います。アンケートを書いて頂き、東信ダイアローグ研究会を立ち上げたい。

〈三ツ井直子さんと森川すいめいさんの対話とワークショップ〉  

(三ツ井) フィンランドに2回行ってきて、エッセンスを頂き、地域の仕事などの中で対話を大切にしています。 セラピスト役はフインランドでは主にナースで、2人以上で訪問します。初回は90分。2回目以降は60分です。 本日のレジメをご覧ください。相談電話を頂いたときに、ていねいに9項目をききます。(何があった?誰が知ってるか?等)  

(森川) そのとき、安全と安心を優先してききます。 その段階でセラピーが始まります。

(三ツ井) このケロプダス病院は30年前には200床、が昨年行ったら入院は19床でした。人口は6万6千人。触法の人には別病床があります。待合室には誰もいませんでした。 アウトリーチが主流ですから。白衣はなし、みんな私服です。 3年半、トレーニングをします。如何に自分を大切にするか! でないと人を大切にはできませんから。スタッフを大事にできない職場がクライアントを大事にはできません。 だからみんな辞めません。 (*ここで映像は終了)
(森川) これまでの精神医療は例えば幻覚が出たら診断し治療するでした。オープンダイアローグではそれを脇に置いといて、何に困っているんですか?と訊きます。そのスタートの違いがこれだけの違いになってくるんです。1984年からこの病院では取り組みを始めました。それまでは家族が本人を病院へ連れていきました。 ここでは初回から、家族を交えて話を聞きます。本人のないところでは大切なことは決めません。その覚悟から始まりました。 日本では事前に関係者だけで話し合って、方針を決めたりします・・・。
 (三ツ井) 対話がベースなので、参加者一人一人が持っているものがその場に活かされます!レジメにある”7つの原則”は、始めてから3千人のクライアントに実証して作られたものです。私たちも実証して、もっと新しいものを見つけるかもしれません。
 (森川) 対話することは赤ちゃんの頃から身に着けますが、大人になるにつれて下手になります。モノローグになっていく、完結してしまう、妄想する。 一人で考えずにみんなで対話をする。レフティング(訊くこと話すことをていねいに分けて、重ねる)を学んだだけで、セラピストとしての能力が身についていったと言えます。 自分で判断しない。
(三ツ井) この内的対話がすごく大事だと言われて、それで自分が大事にされたと感じました。   

* ここから2人一組、4人一組の対話ワークショップが始まりました。 約1時間半。
 (三ツ井) オープンダイアローグが続いて行く。治療ミーティングの場での会話は大事なんだなー、日々の実践の中で、あー これはこういう事なんだなと、体感しています。人生は治療ミーティングの外にある、つまり治療ミーティングが何かをするのではない。自分の人生に帰っていくんだなと思います。  
(森川) 治療ミーティングの中で対話ができるような態度を身に着けていく!
(三ツ井) その中では信頼がベースにあるし、自分が人のために働いていると感じる。安心感を持って、人の前に出れると思います。

(森川) 本日はこの地域でオープンダイアローグが広がる、スタートになったのかと思います。

《参考/「精神看護 2016年3月号」〜斉藤環・野口裕二》
《信田さよ子さん・向谷地生良さんの発言》
(信田) 私がオープンダイアローグを知った時、”何が新しいの?” と思った。開業カウンセラーは、公的相談機関と精神科医療という大きな山の谷間に位置する。ところが斉藤環著”オープンダイアローグとは何か?” を読んで、メディカルの山が崩れかけていると感じた。 原宿カウンセリングセンターでは、家族紛争処理・夫婦面接なので、いわばリフレクティングチームに近い。
AAや断酒会ではある種の共通言語があるが、オープンダイアローグは共通言語を捜している集団なので、やはり応答するのは必要だと思う。
(向谷地) 以前、信田さんから、”依存症の支援者は統合失調症のケアはできないと言われた”と聞き、即座にそれは逆ではないですかと答えた。語ること・仲間の力・専門家の無力さを背景にしたアプローチこそが、今の統合失調症や精神科医療に一番必要だと思う。 私は”べてるの家の非援助論” を書いた時からそう主張してきました。 べてるの家でのカンフアレンスは自分からリクエストして開催、好きな人に勝手に参加してもらいます。人に言いやすい事、言ったらみんなが元気になることこそが大事なんです。

      文責 NPO法人まちの縁側なから理事 田中


[ 投稿者:ゆり at 09:01 | まちの縁側 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

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