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2012年06月05日
暴走する庶民の嫉妬心ー生活保護の場合
 
 
 某芸能人の親が、自身がかなりの収入があるにもかかわらず扶養の義務を怠ったため、生活保護を受けていたということが、マスコミやネットを賑わせています。

 生活保護の費用はみんなが払っている税金で運営されています。当然、憲法第25条で保証される「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」が侵害された人を救うために使われるわけです。
 だから、貯金もなく、誰かに頼ることもできず、このままでは憲法で保障されている生活を送ることができなくなる、本当に困っている人を救うためにあるべきです。

 さて、某芸能人の場合、確かに収入もかなりあるようですし、その点だけでいえば、当然、その親の面倒は生活保護に頼るのではなく、自分が見るべきものなのでしょう。それが今、世間で彼らがたたかれている理由だと思います。

 でも、私はどうも何か問題の本質がずれてしまっている気がして仕方がないのです。

 それがなんなのか、ちょっと自分を整理するために書いてみることにします。
 
 
 
 
 
 まず、伝えられている某芸能人に関する生活情報は、どこまで行ってもマスコミ(特にテレビのバラエティなど)から得られたものに過ぎないということです。

 近年のテレビバラエティは、昔のようにコントや歌を織り交ぜ、緻密に作り上げられたものではなく、その場のトークや、芸能人の私生活を暴露しあってそれを笑いのネタにしたり、現金のやりとりを生々しく見せたりといった、日常の延長を見せるやり方が主流です。

 もちろん、番組中に本当にハプニングが起こる場合もありますが、一見ハプニングのように見えて、実は打ち合わせやリハーサルがあった上で起こったことであったり、私生活のばらし合いやいじめのようにも見える「いじり」などは、出演者同士の「どこまでしゃべっていいか」という暗黙の了解の上に成り立っていることがほとんどです。世間一般から見たらいじめに見えるような出来事も、お互いの信頼関係が構築できているからこそ許される行為な訳です。

 また、いまだに大衆に根付いている「芸能界で成功した人の華やかな生活」というイメージのために、不必要な贅沢をしなくてはならない場合もあるはずです。
 そういう意味では、テレビで暴露される私生活は、一見ノンフィクションのように見えて、実はフィクションだという部分が多いわけです。

 でも、一般の視聴者はそんなところまでメディアリテラシーがあるわけではありませんから、たいていの場合、テレビに写る芸能人の華やかな生活を、本当のことだと錯覚してしまうのです。

 私が今流行の芸能人たたきに違和感を感じるのは、おそらくこの部分ではないかと思います。

 今、日本人の大部分はサラリーマンです。彼らが会社からもらうのは、「給与所得」です。給与所得は受け取るときに、税金や経費などがあらかじめ差し引かれています。給与所得者はこのお金で日常の生活を送るわけですが、必要な経費がすべて引かれたあとでもらうので、一見、とてももらう量が少なく感じるのです。
 一方、芸能人などの個人事業主がもらうのは、「事業所得」です。事業所得者である芸能人は、たいていの場合、収入金額から税金や必要経費を引いた金額で日々の生活を送っているわけです。この場合、テレビで暴露される金額は、税金や必要経費が引かれる「前」の
ものであるということをよく認識しておく必要があります。

 ちょっと横道にそれますが、よく芸能人が高級な車を買ったり、高級料亭で仲間を招待して豪華な食事をしたりといった話を聞きます。最近では、豪華な食事をしてそれを自腹で払ったり、番組の企画で高級な腕時計を買わされたりといったことがあるようですね。

 例えば買った高級車がテレビに映った場合、「テレビに映るために購入した」とすれば、うまくごねれば(笑)必要経費にできる場合があります。また、仲間と飲みに行ったときにみんなにおごったとすれば、それは接待交際費となり、立派な経費として計上できます。さらに、テレビの企画で払わされたお金はすべて必要経費として計上できるでしょう(たぶんそうしているはずです)。

 必要経費が増えれば、それだけ税金を払う金額が少なくなりますが、必要経費が少なかったり、税務署に経費と認められないものが多くあった場合、税金をかなり取られることになります。また、一口に必要経費といっても、日常生活と共用できないもの(衣装代や自宅外の事務所経費など)が多い場合、それだけ自由になるお金は少なくなります。さらに、給与所得と事業所得では税金の計算方法が違いますし、高額所得者になればなるほど、税務署の審査は厳しくなるそうです。
 そう考えると、実際に生活費などとして手元に残るお金は、どんなに稼いでいても、サラリーマンの平均か、それ以下になってしまう場合があるわけです。

 ここからわかることは、暴露される収入金額の多くは自由になるお金ではないということ、テレビに映されている生活の多くは必要経費でまかなわれている部分であり、自由になるお金は多いとは限らないということです。

 さて、某芸能人の話に戻りましょう。彼の場合、自分の親だけでなく、親族の何人かが生活保護を受けていると報道されました。ということは、逆に言えば、生活保護を受けさせないと、それだけ多くの人間の生活が彼の背中にずっしりとかかってくることになる訳です。先ほどの例の通り、事業所得者だからといって自由に使えるお金が多いとは限らないわけで、ひょっとしたらその親族を支えるほどの金銭的余裕はないのかもしれません。

 このあたりが、給与所得者にはわからないからくりに基づいた誤解ではないかと思うのです。


 もう一つ、道徳的な部分についても疑問があります。

 例えば、自分の子供にたとえ収入が多くあったとしても、その子供がどれだけ苦労して今の生活を手に入れたかということを知っていたら、自分の生活を支えてくれ、などとおいそれとは頼めない人もいるのではないでしょうか。
 そうした「子供に迷惑をかけたくない」と望む親は、子供に収入があることを知っていても自ら生活保護を望む場合もあるかもしれません。
 某芸能人の場合、彼の発言を信用するとすれば、専門の職員にきちんと相談した上で生活保護を申請し、しかも全額生活保護ではなく、できる範囲で自らも金銭的な援助を行っていたそうですから、他の人にはわからない、何か事情があったのかもしれません。

 それを、マスコミやネットの口コミでは「うまいことやりやがって」という口調で攻撃しています。しかもダイレクトにそう言っているのではなく、生活保護の制度欠陥や法律違反ではないかということと絡めて語っているので、一見正論を吐いているように聞こえてしまいます。

 もし、本当に生活保護の制度欠陥を問題視するのなら、「生活保護を受けながらベンツを乗り回す暴力団関係者」とか「戸籍上の外国人であることを利用して生活保護で暮らしている在日外国人」などの問題を、どうして今までマスコミや政治家は放置していたのでしょうか。
 また報道があったとしても、一般の庶民はなぜ声を上げなかったのでしょうか。
 こちらの方は十数年以上前から言われていることで、明らかに行政や政治の怠慢といわれても仕方がありません。まぁ、バブルの頃に闇に隠れていたことが、昨今の経済状況や社会情勢で深刻化したという事情もあるでしょうが。

 要は、庶民のほとんどをしめる給与所得者の、事業所得者に対する嫉妬と、深刻化した問題を解決したかった行政の利害が一致したところに某芸能人がいたため、スケープゴートにされたのだ、というのが私の結論です。同じような事をしているのなら、攻撃しやすい方を攻撃する、まぁ、いじめと同じですよね。

 某芸能人の人間性や収支の実態がわからないので、簡単に彼の味方をするつもりはありません。ただ、今回に関しては、あまりにも事態の推移が醜くゆがんでいるように見えたので、書いてみました。

 それにしても、ネットでは普段「マスゴミ」などといってテレビや新聞雑誌を馬鹿にしているくせに、こういう劣情を刺激するような出来事に関しては「マスゴミ」を全面的に信用するんですよね。

 おかしな話ですね。
 
 
 
 
[ 投稿者:余白 at 13:39 | たわごと | コメント(2) | トラックバック(0) ]

この記事へのコメント
嫉妬とかルサンチマンという言葉の乱用
【被害者】が【加害者】を恨むことは嫉妬ではありません。むしろ正義です。

税金を搾取されるサラリーマン=被害者が、脱税しまくりなうえに税金を搾取して生活保護を毟り取る自営業者=河本=加害者を憎むのは、当然ではないでしょうか??
投稿者: 革命烈士 at 2013-06-17 17:01:33
無題
無題
コメントが有ることに最近気がつきました。
ただ、残念ながらあなたには文章の趣旨が全く伝わっていないようなので、もう読むことはないと思いますが反論しておきます。

まず、私が違和感を感じているのは、これまで同じような問題が放置されてきたのに、一芸能人がそうしたことを行ったら、マスコミから何から全てがバッシングを始めた、私から見れば弱いものいじめに近いような行為に違和感を覚えた、ということです。
件の芸人に関しては、道徳的には許されることはないでしょうし、法に照らし合わせれば不正受給の範疇になるのかもしれません。
ただ、世の中にはもっと大量に、もっと巧妙に生活保護の不正受給を行っている人間がいるのに、叩きやすいところだけを集中して叩く、というのは、なにか卑怯な感じがしませんか。

それと、被害者と加害者のわけかたがあまりにも単純で幼稚です。何を持ってサラリーマンが被害者なんですか? 「俺達の血税を無駄遣いしやがって」ということですか?
それなら、あなたがもしサラリーマンだったとして、毎年いくらの税金を収めて、その税金が一年間にどんな割合で何に使われたか、ということをきちんと調べて把握していますか? あなたの収めた税金のうち、生活保護に使われたのはいったい何割でいくらなのか、ご存じですか?
そこまできちんと調べて、被害がいくらあったかを把握もしないで、被害者だ、などとと言っているうちは、単にマスコミやネットの記事に流されて、叩きやすいところを叩いているだけにしか、私には見えません。

記事の最後にも書いていますが、普段は「マスゴミ」などとけなしているのに、こういう劣情を刺激するような記事だけをうのみにするのは、思考が停止している状態です。
せっかくネットという手段があるのだから、興味を持ったらもっとしっかり調べて、真実はどこにあるのかを自分なりに考えてみてはどうですか。
投稿者: 余白 at 2014-01-18 01:30:48

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