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このページは、2001年よりホームページとして作成していたものを2017年にブログに移設したものです。

基本的に文章は当時のまま、コピーしています。

まだお引越し途中ですので、コンテンツが抜けている部分がありますが、徐々に移行していきますのでお待ちください。

2016年12月30日
西表島について
★西表島の位置★

西表島は北緯24度20分、東経123度50分に位置しており、小笠原諸島の父島や母島よりさらに南の硫黄島とほぼ同緯度となっています。
西表島のすぐ南にある「波照間島(はてるまじま)」が人の住む島としては日本の最南端となっています。

沖縄県は沖縄本島とその周囲の島々を含む「沖縄諸島」と、沖縄本島よりさらに南の「先島諸島」、先島諸島よりやや北西にある「尖閣諸島」の3つに区分されています。
「先島諸島」は宮古島とその周辺の島々を含む「宮古列島」、石垣島や西表島を含む「八重山列島」のふたつの列島から成り立っています。

西表島は八重山列島の中では最大の島です。
行政的には「竹富島、西表島、波照間島、小浜島、黒島」などの13の島からなる「沖縄県八重山郡竹富町」の一部ということになります。
なお竹富町役場は竹富町ではなく石垣島(石垣島は全島が石垣市となっています)にあります。


西表島からは沖縄本島よりもむしろ台湾のほうが近く、台湾の東海岸からは約200kmしか離れていません。 地形的には沖縄本島よりもむしろ台湾との関係が深いと見られており、以前は大陸と繋がっていたと考えられています。
また、台湾が日本統治下だった頃、台湾から移住してきた人もいるようです。

西表島の周囲には、西表島の属島も含めてたくさんの小島があります。
しかしいずれの小島にもイリオモテヤマネコは住んでいません。




★西表島の気候★

西表島の年平均気温は23.4度。
一年で一番寒い1月でも平均気温が17.6度、平均最低気温が15.2度あり、気候区分では亜熱帯性気候に属します。
月平均気温が25度以上の月が5月から9月までの5か月間あり、長い夏が続きます。

日照時間は冬に少なく夏に多いのですが、年間日照時間は約1650時間(東京は2000時間)と意外と少ないのです。


年間降水量は2500mm前後(東京は1500mm前後)で、5、6月の梅雨期(230mm)、8・9月の台風期(280mm)、11月の季節風期(240mm)と3つのピークがありますが、それ以外の月も雨量は多く雨期と乾期との区別が明確ではありません。
一日の降水量が0.1mm以上の日は年間160日と年間の44%にもなります。
また夏は頻繁に台風が来襲して風害や水害をもたらします。

湿度は年平均80%(東京は69%)で、もっとも湿度が高いのは5月の85%(東京では7月の79%)、最低は10月の76%(東京では1、2月の57%)です。
山の森の中ではこれよりさらに湿度が5〜10%高くなります。




★西表島の地形★

西表島の面積は290平方キロメートル、周囲75.5kmで沖縄本島の約1/3の面積で、沖縄県の中では沖縄本島に次ぐ大きさです。
伊豆諸島では一番面積の広い大島の約90平方キロメートルと比べると約3倍の広さです。
「離島」としてはかなりの大きさの島ですが、島の面積の7割が山地であり、ジャングルに覆われています。そのため現在人間が生活している場所は海岸沿いなどのわずかな場所のみです。

西表島の横断面は皿を伏せたような台地状で、最高峰の古見岳が標高470m、他300-400m級の山が全島に渡って分布しています。
島を上から見るとひし形です。

西表島には非常に多くの川があります。
西表島の周囲のほぼ2/3を通っている、海岸沿いの国道を端から端まで行くと、約20個の橋を渡ることになります。

その中でも浦内川が島内最長(沖縄でも最長)の川となっています。
浦内川は長さ20km、河口の幅は300m、水量が豊かです。
島内で二番目に大きい川が仲間川で長さ16km、水量が豊かです。
どちらの川にも遊覧観光船が出ており、河口から約10km上流までは船で遡ることができます。

島の北西部にはもっとも観光客が多く訪れる上原港と、民宿などの多い上原の集落があり、またこの周辺には他の集落も多いです。
島の南東部には大原港と大原の集落があります。

島の西部にはもっとも歴史の古い祖納集落があり、ここでは国の重要無形民俗文化財となっている節祭(シチ)という行事が行われることで有名です。
他にもいくつか集落が点在していますがそんなに大きな集落はありません。

島の南西部は道路が通っておらず、船でしか行くことができません。
主な集落としては船浮があるのみで、廃村の村跡がいくつか見られる地域です。

西表島の周囲は比較的浅い海で、干潮時にはさんご礁がつくり出している環礁(リーフ)のなくなる部分まで歩いていける場所などもあります。




★西表島への交通★

西表島には空港がないため、必ず石垣島より船で行くことになります。

沖縄本島〜石垣島:飛行機で約1時間
空港〜離島桟橋:タクシーで約10分
石垣島離島桟橋〜西表島:定期船で約40分(1日30便以上あり)

沖縄本島〜石垣島への飛行機はJTA(日本トランスオーシャン航空)、ANK(エアーニッポン)が運行しています。
(東京、大阪などから石垣島への直行便もありますが、沖縄経由より運賃が高めになります。)

石垣島〜西表島の定期船は「八重山観光フェリー」「安栄観光」の二社が運行しており、石垣島〜大原港、石垣島〜船浦港、石垣島〜白浜港への便があります。



★西表島の人口、産業、歴史★


【人口】
2016年7月末現在、2437人、世帯数1187となっています。

【産業】

西表島の産業は農業、観光業が主体です。
島の東部地区ではサトウキビ、西部地区ではパイナップル、稲作が盛んです。
最近ではマンゴーやパッションフルーツなどの熱帯果樹栽培も盛んになっています。


【歴史】

西表島にいつ頃から人が住み始めたのかははっきりしたことはわかっていません。
しかし8〜9世紀にはある程度の集団が住んでいたと推定されています。
また貝塚なども発見されていますが、13世紀頃のものと言われています。

1261年、沖縄本島で英祖王が地租を賦課し、離島への支配が強まります。当時はもっぱら流刑地とされていたと言われています。現在残っている中でもっとも古い祖納集落はこの頃できたようです。
1609年に薩摩藩が琉球を征服し、琉球には”人頭税”が賦課されるようになりました。

1700年代には、西表島へ近接した波照間島、小浜島、黒島などから西表島への強制移民が行われました。この頃総人口は1万人に達したと言われています。
1879年以降強制移民はなくなりましたが、西表島の開拓史は強制移民による新村建設と廃村の繰り返しであったようです。


西表島には古くから「燃える石」として石炭があることが知られており、明治以降は重要なエネルギー源として事業化が試みられました。
1885(明治18)年、三井物産が試掘にあたり、1894年の日清戦争以降炭坑ラッシュが起き、その後満州事変、日中事変、第二次世界対戦など戦争のたびに活況を呈しました。途中中断はありましたが、1959年(昭和34年)まで採炭が続きました。

炭坑にはたくさんの人が住み、活気のある町を作っていた時期もありましたが、労働条件はひどく、マラリア、脚気などで死亡する人も少なくありませんでした。

マラリアは西表島で猛威をふるい、1900年代には「ヤキ(マラリア)の島」と言われていました。
マラリアのため、いくつもの集落を廃村に追いやられており、一時は島の人口が1500人程度まで減少したと言われています。

戦後、沖縄を占領した米軍によってDDTが播かれ(ウィラー・プラン)、マラリアの感染源であるコガタハマダラカとシマダラカが駆除され、1965年にマラリアは撲滅されました。
以降、耕地や牧場を求める人が西表島に移住して現在に至っています。

西表島ではなかなか開発が進まず、1960年代なかばにやっとTVが見られるようになりました。民放が放映されるようになったのはごく最近のことです。
戦後しばらくも電気は24時間供給されず、石油ランプが必需品でした。
しかし近年は交通事情も(石垣島からの船便しかないとはいえ)ずいぶん改善され、また本土から西表島へ移り住んで観光業などに携わる人も多くなっています。




★西表島の生態系★

西表島は温暖多雨な気候で亜熱帯性ないし暖帯性の森林が発達しており、この島特有の生物相が見られます。

生物地理学的では世界の動物の分布を6つの区に分類しており、日本は「旧北区」と「東洋区」にまたがっていますが、この2区の境界線は屋久島にあります。
屋久島より北が「旧北区」、屋久島より南(西表島含む)が「東洋区」となっており、同じ日本の中でもこのふたつの区では全く違う生物相となっています。
西表島は「東洋区」の中の小さな単位である「東洋亜区」に属しています。


【植物相】

西表島には多種多様な植物がありますが、中でも総面積が約460haあるマングローブ林(紅樹林)が特徴的です。

マングローブとは木の名前ではなく、河口などの塩分のある泥地に生育する植物群落、またはそれを構成する樹木のことを指しています。
マングローブを構成する植物は、根元は干潮時には外気にさらされ、満潮時には海水に没する環境で生育するため、水中でも呼吸することができる呼吸根が発達しており耐塩性があります。

地域によりマングローブを構成している植物は違いますが、西表島ではオヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヤマプシギ、ヒルギダマシ、ヒルギモドキなどが主な種類で、海水の濃度により植生に違いが見られます。

マングローブ林には干潮時には干潟の動物を食べる鳥類などが集まり、満潮時には海から魚がやってきます。西表島ではマングローブを中心にして豊かな自然が育まれています。

マングローブ以外にも、低地には板根を持つサキシマスオウの木、パイナップルに似た実をつけるアダン、観葉植物にもなっているサトイモ科のクワズイモなど多様な植物が群生しています。
山地ではイタジイ、タブを主体にして、オキナワウラジロガシ、イスノキなどの常緑高木が混生しています。


【動物相】

西表島は生物多様性の高い島であり、またこの島にしかいない固有種も何種類か確認されています。
琉球列島は大昔、大陸とつながっていた時期があり、以前は大陸と共通の生物がいましたが、海により大陸と隔離されることによりこの島独特の生物相が生じてきたものと考えられています。 ほとんどのヤマネコの仲間はネズミやウサギなどのほ乳類を狩りますが、イリオモテヤマネコはトカゲ、カエル、鳥類、昆虫などさまざまな動物を餌としています。
これは西表島に在来の肉食獣はイリオモテヤマネコしか生息していないためではないかと考えられています。

西表島にはとても多種類の生物がいるのでここでは紹介しきれませんが、天然記念物となっている主な動物だけでも「キシノウエトカゲ」「セマルハコガメ」「カンムリワシ」「リュウキュウキンバト」「ヨナクニサン(世界最大の蛾)」「コノハチョウ」などがあり、西表島近辺のみに生息する固有種も少なくありません。

しかしほ乳類は種類が少なく、イリオモテヤマネコ以外の土着の生物はリュウキュウイノシシ、何種類かのコウモリがいる程度です。
[ 投稿者:はなずきん at 16:34 | イリオモテヤマネコデータベース | コメント(0) | トラックバック(0) ]

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