
【エディターズ・ミュージアムで荒井さん】

【故・小宮山量平さん】
開館13年目を迎える「エディターズ・ミュージアム」は上田市駅前の若菜館ビル3階にある。別名「小宮山量平の編集室」。
編集者で作家の故小宮山量平さんが残した書籍や資料1万5000点余にふれ合える貴重な場所だ。
長女の荒井きぬ江さん(70)が館長として小宮山さんの志を引き継いでいる。
5年前に95歳で他界した小宮山さんは上田市生まれ。その生涯を本を通じた「日本人の精神の立て直し」に捧げた。
敗戦を省みて「自分の足で立ち、自分の頭で考える自立した人間に。二度と戦争をしない国に」と昭和22年、児童文学などで知られる「理論社」を創業、昨年70周年を迎えた。
「子どもに本物を届けたい」と数々の名作を世に送り出し、読み継がれている。
荒井さんは「全国から多くの人が足を運んでくれます。地域の人にもっと活用してもらえたら。『上田を本のふるさとに』と願った父の志を若い世代へつなげたい」と話し、ホームページのブログに思いを綴っている。
館内には作家と小宮山さんの書簡や写真など珍しい資料も。「分け隔てなく誰とでも同じ目線で接した」小宮山さんの笑顔の写真が来館者を温かく迎えている。
入館料は1回300円(中学生以下無料)。入館料1年間無料・貸し出し可の年間パスポート(2000円)もある。開館は午前11時〜午後5時。火曜定休。
問い合わせ(電話)0268・25・0826(エディターズ・ミュージアム)