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2006年04月10日
NASAサイトに真相「一方ロシアは鉛筆を使った」
 「一方ロシアは鉛筆を使った」のコピペで有名なアメリカンジョークで気になることがあったので、ちょっと調べてみました。

 そのアメリカンジョークはこちら。
アメリカのNASAは、宇宙飛行士を最初に宇宙に送り込んだとき、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した。

これではボールペンを持って行っても役に立たない。

NASAの科学者たちはこの問題に立ち向かうべく、10年の歳月と120億ドルの開発費をかけて研究を重ねた。

その結果ついに、無重力でも上下逆にしても水の中でも氷点下でも摂氏300度でも、どんな状況下でもどんな表面にでも書けるボールペンを開発した!!

一方ロシアは鉛筆を使った。



When NASA first started sending up astronauts, they quickly discovered that ballpoint pens would not work in zero gravity. To combat the problem, NASA scientists spent a decade and $12 billion to develop a pen that writes in zero gravity, upside down, underwater, on almost any surface, and at temperatures ranging from below freezing to 300 degrees Celsius.

The Russians used a pencil.
 ちなみに、このジョークの4コマ版。
 まぁ無駄にはならないと思いますよ(画像)(via.ねたミシュランさん)



 さて、実はこのジョーク、2つの解釈が存在するようだ。
 一般的な解釈は、NASAの開発は無駄な努力だったというアメリカを皮肉ったもの。
 もう一つの解釈は、宇宙空間で鉛筆を使うと折れた芯や粉が精密機器に紛れ込み、ショートなどを起して誤作動の原因になりかねない。こういった小さな配慮の差によりロシアが宇宙開発競争で敗れたというものだ。

 どちらの解釈が正しいのか分からなかったものの、調べている過程でNASAの下のページに辿り着いた。
 http://history.nasa.gov/spacepen.html

 大雑把に訳すと以下のようになる(一部適当です)。

 NASAでも当初のミッションでは鉛筆を使ってました。
 例えば、ジェミニ計画では、1965年にヒューストンのTycam Engineering Manufacturing社にシャープペンシルを注文してます。値段は34セットを定価で4,382ドル50セント。一本あたり128ドル89セントもしました。
 しかし、非常に値段が高いと論争となり、宇宙飛行士に高価でないものを持たせることと相成りました。

 ちょうど同じ頃、フィッシャー社は宇宙空間という特異な環境で使用できるボールペンを開発していました。この新しいペンは、圧力をかけたインクカートリッジにより無重力環境や水中で使用でき、-45度から+200度の温度変化にも耐えられました。

 フィッシャー社はNASAからの資金提供なしにスペースペンを開発しました。伝え聞くところによると、フィッシャー社は100万ドルの巨費を投じて開発し、その結果、製品の特許を取得し、市場を独占できたとのことです。

 フィッシャー社は1965年にペンをNASAに売り込みましたが、以前の論争のためにNASAは採用には慎重になっていました。
 そして厳密なテストの後、1967年にNASAはアポロの宇宙飛行士にこのペンを持たせることを決定しました。
 メディアの報道では、400本のペンを一本あたり6ドルで納入したとのことです。

 一方ソ連は、1969年2月に、フィッシャー社から100本のスペースペンと1,000個のインクカートリッジを購入しました。ソユーズ宇宙飛行に使用されました。それ以前に使用していたのはグリースペンシル(グリース鉛筆)と呼ばれるものです。

 それ以来、アメリカもソ連(ロシア)もこのペンを使用し続けています。

 フィッシャー社は「月に行ったペン」という触れ込みでスペースペンを販売しているようです。


 結局、ロシアもスペースペンを購入。NASAは開発依頼しておらず、「安かったから」というのが真相らしい。


[追記:2006/05/13]
 秋元@サイボウズ研究所プログラマーBlog: 一方ロシアは鉛筆を使った の真相にて、海外の作家さんがこのジョークの真相について書いた記事の紹介をしています。うちのエントリーよりもいっぱい注目を浴びているようなのでトラックバックを送らせていただきます。

[追記:2006/05/15]
 リンクを頂いたこちらのサイト(サイト名不明)様によると、ぺんてるのサインペンも宇宙に旅立っているとのことです。
 ・ぺんてる公式サイト該当ページ
 1965から66年の有人宇宙飛行、ジェミニ6号・7号に使われているようなので、おそらく高価なシャーペンの代わりに持たせたアイテムとは、ぺんてるのサインペンのようです。

[追記:2007/02/08]
 Amazon.co.jpでもフィッシャーのスペースペンが買えるようになりました。
 Amazon.co.jp:Fisher スペースペン アストロノート AG-7

[追記:2015/08/30]
 英語版のジョークも併記しました。
 なぜソ連ではなくロシアなのか疑問を抱いていた人もいると思いますが、元が「The Russians used a pencil」だからです。
 つまりロシア(国)ではなくロシア(人種)です。

【関連エントリー】
 中古宇宙服、アマチュア無線向け放送衛星に(2006/02/05)
 帰還シャトルの飛行音、住民「爆発だ」(2005/08/12)
 露の占星術師がディープ・インパクト計画でNASAを訴える(2005/07/06)

【余談】
 あくまでも噂だが、ソ連はユーリイ・ガガーリン以前にも二度有人宇宙飛行を試み失敗。宇宙飛行士はデブリとなって周回軌道をさ迷っているとか、いないとか。
[ 投稿者:うえぽん at 17:00 | 特命リサーチ200Xっぽいの | コメント(15) | トラックバック(6) ]

この記事へのコメント
無題
>デブリとなった宇宙飛行士
スプートニク2号のイワン・イストチニコフだっけ
投稿者:   at 2006-05-15 11:27:48
イワン・イストチニコフ
調べてみたら、ジョアン・フォンクベルタ著の 「スプートニク」で取り上げられている宇宙飛行士がイワン・イストチニコフなんですね。
ただ、この書籍はフィクションであることが明らかになっているみたいですが…。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480860525/

まあ、ロシアは宇宙開発に関する情報をあまり公開していないので、おそらく宇宙の藻屑になった宇宙飛行士がいるんでしょうね。きっと。
投稿者: うえぽん at 2006-05-15 20:29:20
無題
スプートニク2号に実際乗っていて犠牲になった可哀想なクルーは
ライカ犬ですよ
投稿者: t at 2006-05-17 21:42:52
tさん
tさん、コメントありがとうございます。

ご指摘はありがたいのですが、あくまでも余談はジョーダンで書いていることなのでマジレスされると困惑しちゃいます。
「NASAは月に行ってない」と同じ次元の話と言うことで。
投稿者: うえぽん at 2006-05-17 22:02:52
スプートニク2号の犬
スプートニック2号の犬についてですが、どうやら「ライカ犬」というのは間違いで、「ライカ」という名前の野良犬のようです。

名前は「クドリャフスカ」とも言われていますが、途中で改名して「ライカ」となったのが真相のようです。

この辺のページが参考になります。
読んでも面白いです。
http://www.infobears.ne.jp/athome/cactus/kohi106.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%A3%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AB

あと、月探査情報ステーション主催者(JAXA関係団体?)による「NASAは月に行ってない」の検証記事。
http://moon.jaxa.jp/ja/popular/story03/index.html
投稿者: うえぽん at 2006-06-10 08:04:24
古い記事にアレですが…
鉛筆で書いたときに発生する鉛が、宇宙空間においては大変なことになるというのは本当です。
電子機器はいざというとき乗員の手でメンテナンスできるようにしなければならないため、密閉されていません。

宇宙空間において、鉛筆の使用は論外です。
というか、このジョークで笑ってしまう人は相当無知なんでしょう。
むしろこれを初めに書いた人は、これで喜んでしまう馬鹿な日本人こそをネタにしようと思ったんじゃないですかね。
投稿者: 7743 at 2008-02-19 20:20:19
無題
7743さん、コメントありがとうございます。

一応、エスニックジョークにおけるロシア(ソ連)には、強引に物事を解決するといったステロタイプがあるように見受けられます。
些細なことに拘り過ぎるNASAに対して、強引過ぎるロシアを対比させるジョークと私は受け取ってます。

まあ、このジョークの解釈については論争の種になりやすいの、あまり熱くならない方がよろしいかと。
投稿者: うえぽん at 2008-02-21 00:03:07
無知の知とはよく言った物で
Quid rides? Mutato nomine de te fabula narratur.

俺も気をつけよう
投稿者: 目標1000p at 2008-03-08 02:46:19
アレな人はどこにでも
「黒鉛粉」を「鉛」と思い込むような人は論外に無知なんでしょう。
投稿者: 名無しSUN at 2008-03-09 08:24:08
無題
宇宙のボールペンのジョークを聞いて、本気にしてしまった男がいた。
アメリカの科学者は、彼に、その話がジョークであることを納得させようと
して、毛細管現象とは何かというところから始まり、ボールペンのインクの
成分やその粘度がどれぐらいか、など小一時間に及ぶ説明を行い、ボールペ
ンはそもそも無重力でも使えるのだということを納得させた。

一方、ソ連の科学者は、紙を上にはりつけて下からボールペンで字を書いて
見せ、ボールペンが上下逆でも使える=無重力でも使えることを納得させた。
投稿者: _xxx_ at 2008-04-15 10:54:11
無題
なんで上下逆さで書けると無重力で使えるのかわからんのだが
投稿者: 最初のジョークを信じたバカ at 2012-06-01 11:30:05
無題
>なんで上下逆さで書けると無重力で使えるのかわからんのだが

4年前の_xxx_ さんのコメントへのレスですね。

これは「証明」ではなく「納得」させたということではないでしょうか。
相手は無重力ではインクがペン先に落ちていかないと考えていたのでしょう。
だから上下逆さまにして実演して見せたら「納得」しただけです。
「証明」するまでもない。「鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん」です。
投稿者: うえぽん at 2012-06-02 18:34:21
無題
ちなみに上下逆さにしたボールペンは最初は書けますがしばらくすると書けなくなります。無重力でも同じことですね。
書けなくなったボールペンは数回振ると書けるようになります。
投稿者: 名無しさん at 2014-04-29 22:56:36
シャトルのオービタ
ソ連はブランのために世界一巨大な貨物機をつくった。

一方NASAは中古のジャンボで済ませた。
投稿者: 通りすがり at 2014-07-01 03:34:12
無題
元々ソ連は宇宙開発が政争の道具になっていたから
アメリカほど挙国一致で予算ガッツリってわけにはいかなかったんだな。
だから低予算で頭を絞る方向に動きがちだったんだ。

ロシア生まれの問題解決手法にTRIZってのがあって、
そこに出てくる例が、「月探査機の電球が割れる」って問題の解決法。
投稿者: ななし at 2014-08-29 09:03:06

この記事へのトラックバック
NASA公式サイトに「一方ロシアは鉛筆を使った」の真相

こんなジョーク初めて知ったww
おもすれーわwwww
ロシアワロスwwww
...
投稿者: ブログ(仮) at 2006-05-15 22:46:45
「一方ロシアは鉛筆を使った」の真相
アメリカのNASAは、宇宙飛行士を最初に宇宙に送り込んだとき、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した。
...
投稿者: きょすうくうかん。 at 2006-05-19 18:28:45
他人のことを笑えるかどうか
インターネット上では、いろいろな流行が起こっています。
投稿者: サイクルロード 〜自転車という道 at 2006-08-04 18:52:19
ここは酷い黒塗りの車ですね
学内に黒塗りの車が止まっていた
内閣府という札を車内にあげている
車種はというと・・・プレミオだね
...
投稿者: 障害報告@webry at 2006-09-16 03:45:22
コロンブスのにおわなくてポイ
コロンブスは「誰かこの卵を机に立ててみて下さい」と言い、誰も出来なかった後でコロンブスは軽く卵の先を割ってから机に立てた。 クリストファー・コロンブス - Wikipedia アメリカのNASAは、......
投稿者: MetLog at 2008-02-23 23:08:49
備えあれば憂い・・・
俺たちは、 宇宙に行く。 夢中で宇宙だ。 い、いや、その、夢の中じゃなくて、ホン......
投稿者: akira racing mo's kart blog at 2008-03-07 17:14:22

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