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2010年08月29日
『狼と香辛料』と『ビット・トレーダ』を読んだ


 読書月間最後。
 この2つの小説の共通点は、どちらも「経済」をエッセンスにしているということ。
 文庫本の厚さはこんな感じ。
『狼と香辛料』『ビット・トレーダ』

 『狼と香辛料』については、アニメをチラッとしか見てなく、狼の耳を持った女の子(ホロ)の印象しかなかったが、どうやらライトノベルとしては珍しく経済を扱った作品ということで興味を持ち、あらすじを見て購入。
 あらすじは「ある国が自国の銀貨を密かに収集し銀の純度を下げる改鋳をしようとしているという情報を入手。それに先んじて銀貨を集めて大儲けしよう」というもの。
 銀の純度を下げたら貨幣の価値は下がってしまうわけで、そんな銀貨を大量に集めたりしたら普通は大損してしまうはず。それをどうやって儲けるというのか興味を持った次第。
 オチは書かないとして、そのままだとおっさんにしか受けなさそうな内容なのに、広い層に受けているのは賢狼ホロのおかげだなぁと思ったりします。


 『ビット・トレーダー』はあのキバヤシさんこと樹林伸の作品。ブログとかツイッターでご本人が頻繁に宣伝しいてずっと気になっていたのですが、文庫化されたというので購入しました。キバヤシさんじゃなかったらたぶん購入しなかったと思います。
 内容は株をテーマにしたサスペンス。ゼロ年代に話題になったものをうまく取り込んでます。
 印象深いセリフは「金も3億ともなれば爆弾みたいなものです」というもの。物語の中でも重要なセリフらしく、主人公は2回ぐらい思い出してます。東西冷戦時代のスパイ映画では核爆弾のスイッチを奪い合ったり、時限爆弾を残り007秒で止めたりしていたが、冷戦が終わって10年以上経つゼロ年代の今、大衆が注目する爆弾は株とか金融なのかもなぁと思ったりした。
 ちなみに、世界的な金融危機の引き金となったリーマン・ショックは2008年で、『ビット・トレーダー』の初版刊行は1年前の2007年です。


【Amazon.co.jp】
 狼と香辛料 (電撃文庫)
 ビット・トレーダー (幻冬舎文庫)

【ちょっとした話】
 24時間で募金を集める番組があるけど、経済の循環から外れてしまった銅貨やアルミ貨を収集する効能があるとも考えられる。
[ 投稿者:うえぽん at 23:07 | 読んだ | コメント(0) ]

2010年08月28日
『幼年期の終わり』を読んだ


 SF小説です。
 読んだのは光文社古典新訳文庫から出ている新訳版。
 作者のアーサー・C・クラークは2008年3月19日に亡くなっているが、この新訳版が発売されたのは亡くなる半年前。
 この新訳版は1989年に作者自らが改訂したものを元にしていて、改訂部分は第一部の一部分のみ。米ソの冷戦終結を踏まえてのことだそうな。
 原著の初版出版は1953年。さらに第一部については1950年に発表した短編『守護天使』を下敷きにしているとのことで、60年前の作品ということになる。

 以下、感想っぽいこと。
 話は三部構成になってる。
 第一部は短編を下敷きにしているだけあって、それだけでもそれなりに楽しめる。地球人類は異星人のオーヴァーロード(Over Lord)によって平和的に統治されてしまう。気になることにこのオーヴァーロードは人類にその姿かたちを見せようとしない。なぜ姿を見せようとしないのか? その姿を暴こうとするサスペンスになってる。
 第二部では時間が進んで地球人類が世代交代。コックリさん(のようなもの)をやっているのには驚いた。どうやらコックリさんのオリジナルにあたる西洋のテーブル・ターニングというものらしい。本書の《まえがき》にてクラーク氏は「この本を書いた1950年代、私は一般に超常現象と呼ばれているものの数々の証拠に心酔していた。(中略)いまでは、ほぼ完全に懐疑派に回っている」と語っているが、これを踏まえての前書きだったのかなと思ったりする。
 そして第三部は、これを映画とかで映像化するのは難しいだろうなぁと思った。「ニューアテネでもっとも目覚しく成果を上げたのは、無限の可能性を持つアニメ映画の分野だった」という部分も興味深い。エヴァンゲリオンの旧劇場版のラストは『幼年期の終わり』のこれをやりたかったのだと思ったりする。

 『幼年期の終わり』を元ネタにしたアニメ・ゲーム・漫画は結構あるので、それらに先んじて基礎知識として読んでおいて損は無いと思う。オーヴァーロード(Over Lord)という名前が出てきたら99.9%『幼年期の終わり』が元ネタ。

【Amazon.co.jp】
 幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

【余談】
 ついつい「幼年期の終わり」と最後に「に」を付けてしまう。
 たぶん『ファンタシースター 千年紀の終りに』の影響。
[ 投稿者:うえぽん at 19:24 | 読んだ | コメント(0) ]

2010年08月27日
インフォシークiswebライトが終了
 無料ホームページサービスの「インフォシークiswebライト」が2010年10月いっぱいで終了するそうな。
 iswebベーシック(有料サービス)なら今後もサービスを継続とのこと

 インフォシーク iswebライト 終了のお知らせ - インフォシーク ユーザサポートからのお知らせ - 楽天ブログ(Blog)

 お知らせから2ヶ月後に終了とは急だと思う。
 ゲーム攻略サイトやフリーソフトを配布しているところがあるけど、移行できずに消滅ってありそう。

 ところで楽天系列の COOL ONLINE も終了するのだろうか? COOL ONLINEでゲーム攻略サイトをやってるから気になる。

[ 投稿者:うえぽん at 23:07 | ウェブ | コメント(3) ]

2010年08月25日
満月をコンデジで撮影
 今日(25日)の満月は2010年で一番小さい満月だそうです。
 月が遠地点に、2010年最小の満月 - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト

 それと月が小さくなっているというニュース。
 月がどんどん小さくなっている? - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト
 月は縮んだ!半径100mも…米チーム分析 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 どうやら瞬間的に月ブームのようなので、FUJIFILMのF200EXRで満月を撮影してみました。
 下はトリミングしただけです。
満月


 満月を撮影するのにはコツがいるようで、何も考えずに撮影するとこんな感じで明るくなってしまいます。
失敗例


 他のサイトを参考にしたり試行錯誤した結果、次のようにすればコンデジでもそれなりに撮影できるようです。

 (1) マニュアルモードにしてシャッター速度をなるべく速くする。1/1000秒とか。

 (2) 最大望遠

 (3) フォーカスを遠くにする。オートフォーカスしか選べないのなら、地上の遠くの物体や建物でフォーカスを合わせる(半押しを使う)

 (4) 月にカメラを向けてシャッターを押す

 以上でそれなりに撮影できると思います。
 機種によってはこれでも明るかったり逆に暗かったりするかもしれないので、そこはISO感度やシャッター速度で調整すると良いかもしれません。

【関係ない話】
 先週からGyaO!で『エスパー魔美』(アニメの方)の配信が開始されてるぞ。
[ 投稿者:うえぽん at 23:59 | 特命リサーチ200Xっぽいの | コメント(0) ]

2010年08月22日
『12月のベロニカ』を読んだ
 個人的に読書月間です。
 『12月のベロニカ』(貴子潤一郎)を読みました。2003年の作品です。

 少し前に『「修羅の門」における叙述トリック』なんてエントリーを書きましたが、叙述トリックを使ったファンタジー作品があるということで読みました。
 叙述トリックというだけで軽いネタバレになってしまいますが、この作品のどこが面白いのか他人に説明しようとすると「叙述トリックを使っている」と言うしかないのが惜しいです。

 一気に読みましたが、自分は面白いと思いました。叙述トリックを絡めた構成が素晴らしいです。第14回ファンタジア長編小説大賞の大賞受賞作品だけあって文章の品質も高いです。

 ただ、メインターゲットである中高生には地味な作品かもしれないです。中世騎士物ですが、中高生が好きそうな魔法とか人外モンスターといった超科学的なものは出てきません。
 超科学的なものは2点のみ。1つは女神の依代となった巫女(ベロニカ)は死ぬまで眠り続けなければいけないこと。もう1つは、そのベロニカを守る騎士は不老不死となるということだけです。(『3×3EYES』と『LUNAR』を合わせたみたいな設定だなと思いました)
 この物語の真の主役と言って良いキャラも「送りバントの人」って感じで玄人好みな感じもしなくは無いです。

Amazon.co.jp: 12月のベロニカ (富士見ファンタジア文庫): 貴子 潤一郎, ともぞ: 本


【おまけ】
 「ハリーポッターとオクリバントの鬼」ってこれのコラなんだな。
 バントの神様
 Amazon.co.jp:バントの神様-川相昌弘と巨人軍の物語
[ 投稿者:うえぽん at 20:30 | 読んだ | コメント(0) ]

『ボッコちゃん』(星新一)と『ノックの音が』(星新一)を読んだ


 『ボッコちゃん』と『ノックの音が』を読んだ。

 2年前に『「ほしのはじまり - 決定版星新一ショートショート」を買った』と書いたが、やっとこ全部読んだので、他の作品に手を出してみました。

 『ボッコちゃん』は有名なので説明不要だと思います。ショートショートを50編収録した自薦集です。

 『ノックの音が』は、『ほしのはじまり』の新井素子評で興味を持ち購読。収録されている15作品全てが「ノックの音がした。」の一行で始まります。
 あとがきによると、フレドリック・ブラウンの短編集に収録されている「ノック」という作品が頭に残ったらしく、それを着想として書いたらしいです。ちなみに「ノック」の出だしは「地球上で最後に残った男が、ただひとり部屋のなかにすわっていた。するとノックの音が……」で始まりオチはノックの主は女だったというもの。
 『ノックの音が』が書かれた当時はSFが盛んでなかったそうで、ミステリー風な作品ばかりです。SF好きな人には物足りないかもしれませんが、ミステリー風なのでオチを予想して読むとクイズっぽくて面白いかもしれません。

【Amazon.co.jp】
 ・ボッコちゃん (新潮文庫)
 ・ノックの音が (新潮文庫)

【余談】
 今年の1月2日にNHKで『星新一ショートショート新春スペシャル』を放送していたらしい。気づかなくて悔しい。
[ 投稿者:うえぽん at 18:46 | 読んだ(星新一) | コメント(0) ]

AMDが3DNow!のサポートを終了するらしい
 3DNow!がBulldozer(来年AMDが出すCPU)の世代からサポートされないらしい。

【情報元】
 北森瓦版 - さらば3DNow!

 3DNow!を簡単に説明するとMMXに単精度浮動小数点も扱えるように命令を追加したもの。
 ほとんどの命令がSSEで代替できるしインテルCPUでも動くようにSSEでプログラムしろってことだね。
 SSEで代替できないのにはprefetchw命令とかあるけど、一応それらの命令は独立してサポートされるらしい。

【3Dなう】
 アニメタイトルで末尾に!マークを付けるのは多いが、パソコンの機能名で!マークを付けてるのは3DNow!ぐらいだと思う。
[ 投稿者:うえぽん at 18:38 | 雑記 | コメント(0) ]

2010年08月18日
『ミステリーの書き方』を読んだ

 いつか小説を書きたいなぁという妄想と、小説を書かないまでも「ミステリー(小説)を読むため本」にもなるのでは? という期待で購入。

 この値段の文庫本にしてはかなり内容が詰まってると思う。
 タイトルにはミステリーとあるが、内容の8割は小説一般に言えることが書かれてる。
 アメリカ探偵作家クラブの十数人の作家が各章ごとに自分の手法を披露している。何かしらの賞を受賞している作家も多数おり、ネット上で肩書きのない素人がレクチャーしている小説作法よりも説得力があるんじゃないかと思う。(逆に言えば、肩書きが無い人が本を出しても書かれていることが推測にしか思えず説得力に欠ける)
 小説の書き方の基礎としては「人物に厚みを持たせる方法」(第14章)と「視点の選びかた」(第15章)、「背景描写と雰囲気作り」(第18章)を熟読した方が良いらしい。
 同じような主題についてレクチャーしている章があるが、そういうところは書いている作家の個性や違いが出てる。例えば「プロットの組み立て方」(第4章)、「ストーリーの構成法」(第5章)、「わたしはアウトラインをつくらない」(第6章)の3つの章は主にプロットについて書かれているが、アウトラインを作るのもありだし、作らないのもあり。どれが正解というのはないし、両方の意見を読める。

 あと「ワトスン役は必要か」(第16章)で説明されてるワトスン(ワトソン)。これをゲームにうまく取り込んだのは『ポートピア連続殺人事件』だよなぁと思ったりする。

 個人的に躓いた点をメモしておくと、さりげなく使われている「フーダニット」という用語の意味が分からなかったです。ネット検索すると、フーダニットとは Whodunit = Who done it とのこと。これは翻訳の問題なのかな。

【Amazon.co.jp】
 ミステリーの書き方 (講談社文庫)

【余談】
 「地球最後の日のこと。地球最後の男が机に向かって辞世の句を書いていた。すると、扉をノックする音が……」
 ミステリならノックしたのは女。
 SFならオーヴァーロード。
 ホラーならゾンビ。
 ファンタジーなら妖精。
 幼稚園ならオバケの音〜キャー。
[ 投稿者:うえぽん at 21:23 | 読んだ | コメント(2) ]

『本を読む本』と『読書術』を読んだ

 2年前に読んだ本だけど、感想とか。

 まず『本を読む本』。原題は『HOW TO READ A BOOK』。
 変わったタイトルに興味をひかれ、アマゾンでの評価も良かったことから購入。
 読んだ印象は「読みにくい」。とにかく回りくどい。HOW TOが提示されるまでが長い。まず事象が並べられ、その事象について解説がなされ、考察がなされ、やっと結論が導き出され、それがHOW TOといった感じ。(『うる星やつら』のメガネの声で読めば雰囲気が出ると思う)
 もしこれから読もうとする人がいたら、章の終わりにまとめがあるのでそこから読むと良いかもしれない。小説じゃないから頭から読む必要はない。
 あと、主に「学術書」の読み方について書かれているので、「小説」の読み方本としてはあまり参考にならないです。
 原著が1940年で英語圏の話ということもあり、今の日本で通じるかはちょっと疑問もあったりする。どうせ読むなら「読み方」ではなく「(論文とかの)書き方」を読んだ方が良いかもしれない。70年経てばノウハウも進歩してるはず。


 次に『読書術』(加藤周一)。こっちの方が『本を読む本』よりも読み易いです。
 目次を見ればどんな本かだいたい分かると思う。
I どこで読むか
 1 寝てもさめても
 2 幾山河

II どう読むか、その技術
 3 おそく読む「精読術」
 4 はやく読む「速読術」
 5 本を読まない「読書術」
 6 外国語の本を読む「解読術」
 7 新聞・雑誌を読む「看破術」
 8 むずかしい本を読む「読破術」
 個人的に興味深いのは本を読まない「読書術」
 100冊の同じような本をなんとなく読むよりも、その中の1冊を「よく読む」ことで、99冊の本は読まなくて済むといった話。例えば、受験勉強で参考書をあれこれ何冊も読みあさるよりも、一冊の参考書をよく読み理解を深めた方が身に付くというのは受験を経験した人なら分かるはず。
 人間の一生における読書時間には限界がある。速読で読める数を増やすのも手だが、読む本を絞り込んで他の本を読まずに済ませるのは手。この発想はパズルを高速で解くアルゴリズムに似ていて面白い
 某アルファブロガーは1冊10分で読むらしいが、こういうアルゴリズムを使っているのかなぁと想像したりする。

【Amazon.co.jp】
 本を読む本 (講談社学術文庫)
 読書術 (岩波現代文庫)

【トレス疑惑】
 トレス
 ツイッターで「面白かった」と書いても信用できないからお前の表情で判断するわって図。
[ 投稿者:うえぽん at 21:14 | 読んだ | コメント(0) ]