
【夢の百姓レストランへまた1歩】
確かに畑は忙しいけれど、やるときゃやんなきゃね。もし、私の百姓レストランができたとするでしょ。そうしたら、そのとき自分の歩みを振り返って、「あの、5月23日の船越料理教室。あれが、私にとっての大きな一歩になったと思う」って、きっとそう言うんじゃないかな。
17日のブログ記事でも触れたとおり、今日は小諸市で「百姓屋敷わら」の船越康弘さんの料理教室が開かれました。60名が詰め掛けて、私の仲の良い友だちやお世話になっていてご無沙汰していた方などにたくさん会えました。
すごい料理教室だったんだよ。なんか感動して鳴きそうになった。ワンワン!って字が違うよ。「泣きそうになった」だよ。人間ひとりの命が、どれだけたくさんの小さな命の奪うことによって生かされているかっていう話を改めてしてくれて、そんなの知ってるよって言いたいところだったんだけれど、なんか実感が迫ってきて、すごく感動しました。回りには涙ぐんでいる人もいた。こんな料理教室あるかよ(笑)。今日はいろんなものすごい量の学びがあった。忙しくてもここへ来て大正解だったと思う。
今日はこの地域での2回目の船越料理教室で、前回は「しいたけ・たまねぎ・にんじん」の3品重ね煮から「豆腐ハンバーグ・そばサラダ・味噌汁」を作りましたが、今回は更に上級編ということで「しいたけ・だいこん・たまねぎ・にんじん・ごぼう」の5品重ね煮から「かみなり豆腐・焼きビーフン・けんちん汁」を作りました。
ただ、参加者は今回が初めてという方が多かったので、大事な所の話をもう一度やってくれました。ここらへんの話はみんなに聞いてもらいたいし、結構頭に入っていなかったところもあるので、毎回この話から初めてもらうのがいいと思います。
その話というのは、本当の「自然食」とは何かということについての話です。その要点は3つあります。以下、船越先生のお話を記憶を頼りに紹介します。細かいところで違ってるところがあるかも知れないけれど、こんな感じだった。がんがん引き込まれるすごい話術なんだよ。
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本当の「自然食」とは何か、ということを考えるとき、「有機、無農薬、無添加」というようなことは2の次、3の次の後の後の後で充分。自分だけいいものを食べて、自分だけ健康になろうなんていうのは自然食でもなんでもない、「身勝手食」に過ぎません。
本当の「自然食」とは何か。今から100年前に自然食を食べてますなんて人はいなかったんです。化学物質もなく、こんなに環境が壊されていなかった。全部が自然食なんだから、あえて自然食をやってますなんていう人なんていませんよ。それが、人間が便利・簡単・快適を求めることによって、こんなに環境が汚れ化学物質で汚染されてしまったために、少しでも安全で体にいいものを食べようということで「自然食」が始まりました。だから「自然食」第1歩は、
1.この環境に負荷をできるだけ与えない生き方をするということです。たとえば、もうたった今から合成洗剤を使うのはやめて下さい。まだ容器に半分残っているからそれを使い終わったらやめようとか、もらいものの洗剤がまだ2箱あるから、それがなくなったらやめようとか、そんなこと言ってたら、いつまでもやめられませんよ。もらいものだってまた届くかも知れないでしょ。やめると決めたらすぐにやめるんです。それをやめないで、自分だけ安全なもの食べようなんてのはおかしな話でしょ?
そしてみなさん、同じ品質の同じ中身のお米が、こちらは300円、こちらは500円で売られていたとしたら、どちらを買います? 300円ですか? 今はもうお米作りが赤字で経済的に成り立たなくなってきています。兼業農家が多くて勤め先の給料をつぎ込んでお米をかろうじて作っているような状況です。そんな中で農業後継者が現れると思いますか? あと30年で農業の担い手はいなくなりますよ。穀物自給率29%なんていう日本で、農業後継者が益々減ってどうするんですか? 私たちは、自分の買い物を通して、若者が農業をやりたいと思うような国にしていかなけりゃいけないんです。「自然食」の大事なことの2点目は
2.自国の農林水産業の発展のためのお役にたてるような買い物の仕方をするということです。自分の経済も大変だなんて言いますけれど、変な外食したりブランドもののバッグを買ったり、そういうお金はあるわけでしょ?
それから、「自然食」で大事なことの3点目は、
3.自分の遺伝子に刻み込まれた、先祖から伝わる食性に従う。ということです。パンダは笹しか食べません。それはパンダが笹しか食べ物のない環境で、何代にも何代にも渡って笹だけを食べて健康に生きていける体を作ってきたんです。だから、笹がパンダにとっての「自然食」なんです。そのパンダに栄養をつけなさいって言って、肉だの卵だの牛乳だのって与え続けたら、そのパンダは死んでしまいます。日本人も、先祖代々かかって、この日本の風土で育つ穀物、野菜を食べ、周囲の魚介や小動物を少し食べて、それで健康に生きていける体になっているわけです。1日30品目食べなさいだの、肉を食えだの卵を食えだの牛乳を飲めだのチーズだのバターだのって、そんなの嘘っぱちですよ。日本人のDNAに伝わる食性はそんなものではありませんよ。自分の風土に伝わる食事とはどういうものかを考えてそれに従う。それが「自然食」です。「有機、無農薬、無添加」なんていうのは、その後の後です。
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まあ、船越さんのモーレツトークでこんな話がガンガン聞けるのね。
それでね、前回も料理教室に参加したんで、その後、本も買って自分でも重ね煮をするんだけれど、なんだか今ひとつなんですよね。「なんか船越さんの前で食べたときはおいしいような気がしたけれど、雰囲気のせいだったのかな」なんて気もしてくるんです。それがね、今日食べてみると、船越さんの重ね煮はやっぱり猛烈においしいんです。重ね煮っていうのは食材の陰陽を判断して、陽性のものを上、陰性のものを下に重ねて、塩をちょっと入れてふたをして煮るだけなんです。あくも取らない、水も入れないで、そのままとろ火で煮ます。猛烈な野菜の甘み旨みが出てるんですよね。気のせいなんかじゃ絶対ありません。
ひとつには切り方の問題があると思います。ささがきだって千切りだって、やっぱり船越さんのは違うわ。ささがきなんて、糸のように紙のように、ごぼうがきれいに切れていくんですよね。私のような鉛筆の削りカスみたいなささがきとは訳が違います。参加者みんなで作った重ね煮を食べたわけですけれど、私の切り方よりは数段上でした。これは大きな食感の違いなんかを生んでいるでしょうね。
でも、それだけじゃないんじゃないかなと思います。
船越さんは鍋に火を点ける前にこういう訳ですね。
私たちがやっている「わら」には、段々プロの料理人の方々なんかも料理がおいしいと聞きつけて食べにきてくれるようになりました。そしてやはりおいしいと言ってくれました。でも、料理なんて私が全部作ってるわけではない。研修生なんかが作った料理も一緒に出るわけです。それでも絶対に美味しい料理になる方法があるわけです。これからそれをお教えします。
そう言って、私たちは6つの班に分かれていたわけですけれど、班ごとに鍋をみんなで取り囲みます。そして両手を鍋にかざして、船越さんに従ってみんなで念をこめます。
「天地のお恵みと、これを創られた方のご愛念を感謝して、料理させていただきます。おいしくなあれ」
ねえ、どう思います? 私が家で作ったときにサボったのはこれだけなんですよ。ちょっと、これから本気で祈りをこめて料理の練習をしてみようかなと思います。
それから、最新情報。船越康弘さんと奥様のかおりさんの料理本は「わらの料理」と「わらのごはん」の2冊が出版されていますが、去年から更に重ね煮がバージョンアップしている模様です。矢山クリニックの矢山先生と、波動や気の観点から、体を良くする料理の研究を共同でやっているそうなのですが、重ね煮の一番上だけではなく、鍋の一番底にも塩をふる方が、エネルギーが高まりおいしくなるということで、今は一番最初も塩です。陰陽の観点からは、塩は極陽なので、考えられないことなのだそうですが、この方が絶対にいい重ね煮になるそうです。
というわけで、船越さんの料理教室はこの地域でも引き続き開催される模様です。全国各地で開催されていますので、お近くで催されるときには是非参加されることをおすすめいたします。
というわけでごちそうさまでした。
ちょっとですけれど次の日の記事にも報告の続きがあります。