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2005年04月10日
流れよ、わが涙/「涙のパバーヌ」
日曜日更新の「ぶろぐ日曜コンサート」です。

今回は、ダウランドの代表曲である「涙のパバーヌ」を演奏しています。

ダウランドは、自国で望んだ宮廷リュート奏者という地位を得られず、失意のうちに大陸に渡りました。大陸では各国を歴訪し、デンマークでは王の宮廷リュート奏者として仕え、長い活動の結果、名声はヨーロッパ中に知れ渡るようになりました。
彼の作品はヨーロッパの主な都市で出版されたようですが、それは歌曲集らしいです。ダウランドはリュートの名手で、リュートの独唱曲を約80曲程残していますが、そのリュート作品のほとんどは出版されないまま、手稿譜の形で残されています。そのせいなのかはわかりませんが、ダウランドの代表曲「涙のパバーヌ」も数種類のヴァージョンがあるようです。

僕は歌曲はあまり好きではありません。というのはダイナミックな声量とヴィブラートのせいです。しかしダウランドの歌曲は好きなんです。それはルネサンス期の唄法の特長というのもありますが、抑揚があまりないノンヴィブラートの唄法があっさりとして耳に心地よいからです。それでいて、心に響いてくるものがあるんです。
ダウランドの歌曲は、リュートの独奏曲に後から歌詞を付けたものが多く、たとえば、リュートの独奏曲の「蛙のガリヤード」「今こそ別れねば」という歌曲に、「パイパーのガリヤード」というリュート曲の旋律は「もしも私の嘆きが人の心を動かせるなら」という歌曲に用いられています。
彼の作品には「涙」をテーマにした曲が多数あります。ヴィオール合奏とリュートの為に書いた『涙』連作集や、「涙のパバーヌ」、この曲に歌詞を付けた「流れよ、わが涙」、歌曲「行け、透明な涙よ」、「僕は見た、あの人が泣くのを」、「泉よ、そう湧き急ぐな」、「もう泣くな、悲しみの泉よ」などなど。

これらの涙は、悲しみ、失意、苦悩、諦め、不安、または喜び、など全ての涙を表しているんでしょう。
ダウランドの作品にはどれも、ペシミズムを感じます。喜びの中にも、何かふっと影を落とす。どうしてもなくならない心の中の翳りが、通奏低音のように一貫して流れているように思えるのです。
それはたぶん、自分の望んだイギリス王室のリュート奏者になれなかった失意と絶望(念願が叶うまでに、18年の歳月が流れています)が、大陸に渡り名声を得たとしても、常に心の中にあったのではなか、そのダウランドのペシミズムが、どの曲にも影をを落としているのではないかと思うのです。

クリック⇒涙のパバーヌ

正直に言いますと、この曲の録音は、ミスらないで弾ききる事が出来ませんでしたので、2回録音したものを継ぎ足しています。その為音質が悪いです・・・。

(直接クリックしてもアクセス不可になってしまうようです。その場合以下のURLを直接ブラウザのアドレスにコピーして下さい)
http://hakusyuu.nobody.jp/music/pavan.mp3

FLOW MY TEARS

Flow my tears fall from your springs,
Exil'd for ever:let me mourn
Where night's black bird her sad infamy sings,
here let me live forlon.

Down vain lights shine you no more,
No nights are dark enough for those
That in despair their last fortunes deplore,
Light doth but shame disclose.

Never may my woes be relieved,
Since pity is fled,
And tears, and sighs, and groans my weary days
Of all joys have depttived.

From the highest spire of contentment,
MY fortune is thrown,
And fear, and grief, and pain for my deserts
Are my hopes since hope is gone.

Hark you shadows that in darkness dwell,
Learn to contemn light,
Happy, happy they that in hell
Feel not the world's despire.

次回の更新は、4月17日の予定です
[ 投稿者:Hiko★ at 08:52 | 『ぶろぐ』コンサート | コメント(3) | トラックバック(0) ]