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2019年07月17日
ハイジ
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原点

小学一年生
校内の図書館で初めて借りた長編小説

代本板を差し込んで
台形の貸出期間は確か二週間
読みきれなくて、延長した

物語に感動したかとかは全く覚えがないけれど
読み遂げた時には本を読めるようになっていた

その次の年は貸出カードが10枚目のオレンジまでいったのよ

オオカミ王ロボから始まるシートン動物記シリーズ
(ファーブルは合わなかった)
もう一度読みたい泥棒師匠に一の書き方を習う話と
ありが門限目指してアメンボに乗せてもらう掌話
母がプリンを拵えてくれたわかったさんシリーズ
(こまったさんは合わなかった)
海賊ポケット、まじょ子シリーズ
金髪フランツにリトルグレイラビット(ピーターラビットは合わなかった)
ズッコケ三人組シリーズ
ドラマの原作を辿り始めた江戸川乱歩シリーズ
(ホームズは合わなかった、ルパンは中途)

小学生の立ち入れないヤングアダルトコーナーの棚前で怒られた理不尽

父が子供の頃に与えられた世界名作文学配本の麗らかな訳

青春アドベンチャーの原作を借りに本館まで出向いた青春
性描写を探して手を付けた様々
待ち合わせと冷水器の匂い

毎度催す便意の状態にに名前があるとは知らなかった頃
[ 投稿者:Reimi AYADA at 23:32 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

2019年07月01日
「男の子の育て方」を真剣に考えてたら夫とのセックスが週3回になりました
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連載中からドキドキしながら読んでいた
他者の自己分析は貴重な自心判断の足掛かりかもしれないから

読み進めているうちに前読んでいた「男しかいけない場所に女が行ってきました」の作者だと気付く
文体も基本姿勢もそのままだ

これは読むべきだと貪ったが
誰かに読ませるべきかはわからない
ただ、男女問わず読んだ他者の視点で感想を言い合えたら
少し喜ばしいのに、と

長らく欺いてきた記憶に現在がリンクした時
あたしは怒った
怒ることを許されないでいると
怒り方がわからなくなる
その意見を掬っていた

その下はこの人の書き連ねた文章があり
あたしがあたしの中をわかろうとする手かがりで

間を置いて再読したい
全部が自分に当てはまるような気がする時は
心身どちらか弱っているからだ
[ 投稿者:Reimi AYADA at 00:23 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

2019年05月01日
狂うひと 「死の棘」の妻・島尾ミホ
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読売文学賞受賞後のラジオ深夜便で、梯氏のインタビューを聴いてから求め
ジワジワとジワジワと読み進めていた一冊
たうたう読み遂げる

同時に求めた「死の棘」はしんどくて今も積んであるが
梯氏の取材考証構成はここでもカチリカチリと並べられ
島尾敏雄とミホの物語を見せてくる

正直堪らんシチュエーションを仰々しくもなく幾度も提示されて
それでいてどこかで遠く見えるのは
梯氏のフィルターがあちらにもこちらにも誠実だからだ

誰ぞ、読んで見ぃ
作家が夫婦であったばっかりに
夫婦で作家だったばっかりに
その二人を筆者が見つけ、間に合ってしまったばっかりに
遺るぞ、これが最新論として
[ 投稿者:Reimi AYADA at 18:10 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

セ・シ・ボン
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父が物置の整理で掘り返したという一冊

2008年刊行だからそこまで古いものではない
筑摩書房のファンだから、なんかの気分で手に入れたものだと思われる
彼にしては珍しくカバーがなかった


どこの家にも問題はある


順繰りに季節を繰り返し、状態を延命しようとするあわれな一家
あたしもそのパーツの一つで
でももう、どうにか動かすだけの金や時間や精神とかのナニカを差し出すのは
そんな元気は、ないのだ

彼は読んだ本の面白さを話せる娘に話し
あたしは日頃かき集めてきた情報をベラベラ捲し立てる
彼が痛む脚で階段を上り下りして
差し出す本を受け取って
読むつもりの本をここでも積んでそれを開く

受け取るものは、みんな違う
全部抱えて行きたいけど、手入れは出来ない
あたしに残るものは、本を読むことで
こぼれ落ちる大事なものを、渡してやるべう対象を抱き得ていない

知識も情報もあるのに
観念的で、保守派で、信じがたいほどデリカシーがなく、内弁慶で
だが両腕と両肩の一切を投げ捨てないでいるので
このままなのでせう

過去を少しばかり悔やんでいると溢すのを、聞くのはあたしの係なのだ

飲みたくなくても支度される酒に弛んで眠るのは
後から刷り込んだ性質なのだと
気にもされない
ここでの切り取られたたあたし、善くやっている
[ 投稿者:Reimi AYADA at 03:10 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

2019年04月15日
ある男
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深夜便で平野氏のインタビューを聞いて手に入れた

触れた舞台やドラマ、本やラジオを点として
探さずとも集まって線になることはよくある
先日の燐光群に結び付いたのは意外だった

日蝕受賞の際に捲った時は合わなかった記憶がある
体温の距離があるわけではないが、体臭の薄い筆致で
「こういう文章」に触ったのは初めてかもしれない

人がいて、経歴があって、生活があって、手段があって
それをただ並べたら縒れた話

それをわからない人間が整理していくのだけど
カミサマは勿論組み立てていて
なのにあまり観察して興味を掻き立てられるのではないような
作家の萌えはないが執着として音楽だけ無理にでも差し込んだようには感じた
視覚の鮮やかさに比べ奇妙ににおいのしない世界

感情の言語化が美しいのだけども芸術的ではなくて
これが同じ世代を生きている人が書き、また読んでいる
ギリギリ現代にしか通じないのではないかと

文学としての価値よりは、時代に応じたエンターテイメントなんだけど
ページが捲っても捲ってもまだある喜び
それにも関わらず閉じるのが早かった
ただ縒れた話

面白かった


[ 投稿者:Reimi AYADA at 00:01 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

2019年02月22日
沙名子さん外の人生
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おとな、が一杯だ

青木氏の愛ある筆致
神のみぞなトコロを共有して下さってありがたいと思う

周囲のドラマを組んであったことが少しずつ前作までを埋める

由香利さんのところはゾワゾワして
これはシリーズでなくても一つ過渡する者としての物語だった

勇さん…
確かに沙名子さん視点では全容が明らかに書けない


カボチャの馬車や毒リンゴは信じていないのに
あいするものどおしがむすばれてすへながくしあわせにくらしました
という部分は何故受け入れていたんだろう


あぁ、あたしは昔から早く四十になりたかった
疲れや痛みや回復のしなさも含めて
それを手繰り寄せている
人生は本の中にも、ある

初期別作の格馬が出てきたことが気になる
[ 投稿者:Reimi AYADA at 00:59 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

2018年12月24日
モップの精と二匹のアルマジロ
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ああ、これが読みたいのじゃないのに

キリコと大介でなかったら読まなかった
この筆運びでなかったら止めていた

装置は十分、設定はわかるけど
アルマジロ二匹
追ってきたら急に唯の推理小説になる
[ 投稿者:Reimi AYADA at 00:17 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

2018年12月23日
ヴァン・ショーをあなたに
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風邪対策に買ってきた本物のオレンジジュース(濃縮還元でないやつ)が、あるんだ

この街で唯一ネブリナの赤を置いてる店まで行って、買ってきた
水とワインを半々、カレー用のクローブを少し浮かべてじっくり煮立て
サーモスのスープジャーに注いでオレンジジュースをたっぷり混ぜる

三舟シェフのヴァン・ショーを思う

新城さんの恋が、叶いますようにと
祈ってしまう
あたしは愚かではないと信じたいのかもしれない

同じ舌を持つ事だって、運命と呼び換えることが出来る
[ 投稿者:Reimi AYADA at 22:28 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

天使はモップを持って
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続感に通じる最終話が、リアルで
現実ここまでワカラナイ男性らの頬をぶん殴って泣きたくなったけど
多分、近藤氏の優しさは深くてドライで
触れない者には触らせない


どうして、女の子も男と同じように、考えて、頑張って生きているということに気づかない男がいるんだろう。
女の子はみんな、綺麗な服を着て真綿にくるんで大事にされたいと思っているなんて、考えてしまう男がいるんだろう。


この優しさが、どれくらいかわかるかい?
父よ、祖父よ、恋人よ
あたしは、寒さに震えながらここを読んだ
[ 投稿者:Reimi AYADA at 22:19 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

2018年12月19日
春狂い
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花宵風味の宮木あやこ氏の影はあれど
チガウチガウ、どこかで知っているという既視感

真梨幸子のようで、もっと冷たくて
桐野夏生のようで、もっと書き込まれていて
山岸凉子のようで、色が濃くて
RIKOの頃の柴田よしきが近いか…

これは女性の書き手であらばこそだと思う
異端の中から異形の美を書く
その美は、実はどこにもない

こういう組み編みは翻訳みたいで面白い

ただ、現実を離れていない創作故に
気色悪い
[ 投稿者:Reimi AYADA at 00:36 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

2018年12月16日
モップの精は深夜に現れる
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ご飯と掃除
キャラクターの骨組みは違えど、内臓が同じという安心感

青木祐子氏のそこはかとない低温のドライさも好きだけど
べたりとしない視線だけの気遣いさのようなものが近藤氏にはある

どこからでも読める短編集の良さ
エラリー・クイーンが苦手なあたしに流して物語としてくれる構成
大事なのは、安心感

他作も探してみるかな
[ 投稿者:Reimi AYADA at 20:48 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]

タルト・タタンの夢
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タルト・タタンが食べたい
ヴァン・ショーが飲みたい
チーズを貪りたい
バケット添えの厚いフォアグラを…!!
仕舞いにはチョコレートが食べたい

OSKのワードがチラッと出できたので
この作者は好い人

日常を切り取れば、人生は日常で
美味は幸福の担保

日常は「そう」でないこともあるから
こういう世界が必要なので
[ 投稿者:Reimi AYADA at 20:42 | 小説読本 | コメント(0) | トラックバック(0) ]